動作実績のある OS

これからTinyVisorを使用する方の参考のため、動作実績のあるOSの情報を本ページに記述します。

○: 動作した ☓: 動作しなかった

項番 OS 種別 VM0 VM1 備考
15 FreeBSD 10.3-RELEASE amd64
14 Fedora 24 (Linux 4.5) amd64 VM1で画面を使うためには作業が必要。
注意事項・ノウハウ参照のこと。
13 Debian GNU/Linux 8 (Linux 3.16) amd64 VM1で画面を使うためには作業が必要。
注意事項・ノウハウ参照のこと。
12 FreeBSD 10.2-RELEASE amd64
11 Fedora 22 (Linux 4.1) x86_64 VM1で画面を使うためには作業が必要。
注意事項・ノウハウ参照のこと。
10 Windows 10 x64 r339 以降でVM0で起動可能。r338以前では、CRITICAL PROCESS DIEDのブルースクリーンで起動不可。#35522 参照のこと。
試していないが、Windows 8.1と同様にVM1では起動不可のはず。
9 Fedora 21 (Linux 3.17) x86_64 r324 で VM0 にて起動可能なことを確認したが、起動が遅かった。 r326 で正常に起動するようにした。#34907 参照のこと。
r326 で VM1 にて起動可能なことを確認した。
8 FreeBSD 10.0-RELEASE amd64 r184以降でVM0,VM1で起動可能。r183以前ではVM entry failureでVMMがpanicする。#33509 参照のこと。
7 Windows 8.1 x64 r164 以降でVM0で起動可能。#32913 参照のこと。
VM1では起動不可。#33011 参照のこと。
6 Fedora 20 (Linux 3.11) x86_64 r151以降で正常起動。r150以前では複数の論理プロセッサを認識できない。#32812 参照のこと
VM1で画面を使うためには作業が必要。
注意事項・ノウハウ参照のこと。
5 FreeBSD 9.2-RELEASE amd64 ○  VM0では、X Windowの起動にも成功。
VM1では、X Windowの起動はできなかったが、sshではログイン可能。
4 FreeBSD 9.1-RELEASE amd64 ○ 
3 Debian GNU/Linux 7 (Linux 3.2) amd64 注意事項参照のこと。
2 FreeBSD 9.0-RELEASE amd64 ○  r52以降から起動可能。
1 Debian GNU/Linux 6 amd64

Linuxを使用する場合の注意事項・ノウハウ

VM1 で Debian 8 を起動する場合の Xorg の設定

私のPCでは、VM1に割り当てたビデオカードにつながっているモニターにログイン画面が表示されませんでした。 ログイン画面を表示させるために、次の作業が必要でした。

  1. /etc/X11/xorg.confというファイルを、次の内容で作成する。
    Section "Device"
        Identifier             "Device0"
        BusID                  "PCI:01:00:0
    EndSection
    

VM1 で Fedora 24 を起動する場合の Xorg の設定

私のPCでは、VM1に割り当てたビデオカードにつながっているモニターにログイン画面が表示されませんでした。 ログイン画面を表示させるために、次の作業が必要でした。

  1. /etc/X11/xorg.conf.d/10-monitor.confというファイルを、次の内容で作成する。
    Section "Device"
        Identifier             "Device0"
        BusID                  "PCI:01:00:0
    EndSection
    

VM1 で Fedora 22 を起動する場合の Xorg の設定

私のPCでは、VM1に割り当てたビデオカードにつながっているモニターに表示されたログイン画面でログインしたところ、すぐにログイン画面に戻ってきてしまいました。 デスクトップ画面を表示させるために、次の作業が必要でした。

  1. /etc/X11/xorg.conf.d/10-monitor.confというファイルを、次の内容で作成する。
    Section "Device"
        Identifier             "Device0"
        BusID                  "PCI:01:00:0
    EndSection
    

#35525 参照。

VM1 で Fedora 21 を起動する場合の Xorg の設定

私のPCでは、VM1に割り当てたビデオカードを使って画面を表示するために、次の作業が必要でした。

  1. VM1としてFedora 21を起動する
  2. systemctl stop gdmでXを停止
  3. Xorg -configureを実行し、/root/xorg.config.newを/etc/X11/xorg.confにコピー
  4. DeviceセクションにあるDriverパラメータをmodesettingからnouveauに変更
  5. systemctl start gdmでXを再開する

VM1 で Fedora 20 を起動する場合の Xorg の設定

私のPCでは、VM1に割り当てたビデオカードを使って画面を表示するために、次の作業が必要でした。

  1. BIOSでプライマリをVM1に割り当てたビデオカードに設定する
  2. systemctl stop gdmでXを停止
  3. Xorg -configureを実行し、/root/xorg.config.newを/etc/X11/xorg.confにコピー
  4. DeviceとMonitorセクションが複数生成されたので、ドライバがnouveauのDeviceセクションと、そのDeviceに関連づいているMonitorセクションを残し、他のセクションを削除する。
  5. systemctl start gdmでXを再開し、設定ファイルが正しいことを確認
  6. BIOSでプライマリをOnboardに戻す

#32829 参照。

次の方法でも、画面を表示できました。

  1. VM1としてFedora 20を起動する
  2. systemctl stop gdmでXを停止
  3. Xorg -configureを実行し、/root/xorg.config.newを/etc/X11/xorg.confにコピー
  4. DeviceとMonitor、Screenセクションが複数生成されたので、ドライバがnouveauのDeviceセクションと、そのDeviceに関連づいているMonitorセクション、Screenセクションを残し、他のセクションを削除する。Identifierの末尾の番号は全て0にする。ServerLayoutに記載されているScreenのうち、0以外を削除する。
  5. systemctl start gdmでXを再開する

シリアルコンソールの有効化

/etc/default/grubを編集し、GRUB_CMDLINE_LINUXにオプションを追加します。

console=ttyS0,115200  console=tty0

起動初期のメッセージを表示するには、次のオプションも追加します。

earlyprintk=ttyS0,115200

よりたくさんのメッセージを出力するためには、次のオプションも追加します。

loglevel=10

GRUB_CMDLINE_LINUXやGRUB_CMDLINE_LINUX に rhgb や quiet がある場合は、削除します。

GRUBの画面をシリアルコンソールに出力するためには、次の記述も追加します。

GRUB_TERMINAL="serial console"
GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --speed=115200 --unit=0 --word=8 --parity=no --stop=1"

/etc/default/grub の更新が終わったら、Debian GNU/Linux 8,7 の場合 、update-grubコマンドを実行します。

Fedora 24,22,21,20の場合、grub2-mkconfig -o <grub.cfgのパス>コマンドを実行します。<grub.cfgのパス>は、UEFIによるブート時は/boot/efi/EFI/fedora/grub.cfgで、BIOSによるブート時は/boot/grub2/grub.cfgです。

NMI watchdog の無効化

r277 以降の場合は、NMI watchdog を無効化する必要はありません。

r277 より前の場合、Debian GNU/Linux 7.0とFedora 20では、カーネルオプションに nmi_watchdog=0 を指定する必要があります。 VMM は NMI を受け取ると panic するため、nmi_watchdog=0 を指定しないと NMI watchdog が有効になった直後に VMM が panic します。

Debian GNU/Linux 7.0の場合 、/etc/default/grubのGRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULTに「nmi_watchdog=0」を追加し、update-grubコマンドを実行します。

Fedora 20の場合、/etc/default/grubのGRUB_CMDLINE_LINUXに「nmi_watchdog=0」を追加し、grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfgコマンドを実行します。

FreeBSDを使用する場合のノウハウ

シリアルコンソールの有効化

シリアルコンソールにカーネルメッセージを出力させるためには、 /boot/loader.conf.local を作成し、次の内容を記述します。

console="comconsole,vidconsole"
comconsole_speed="115200"

よりたくさんのメッセージを出力するためには、次の内容を追加します。

boot_verbose="YES"