Reconstruction Process (7.9)

この段階で、ビットストリームのデコードは完了し、フレームの再構築が行われる。

Predictors (7.9.1)

Block の画素値の予測方法については、以下の通り。

Intra Predictor

INTRA モードのデコードに使用される。全ての画素値を 128 で予測する。

Whole-Pixel Predictor

動き補償のモードで使用される。Motion Vector が全画素精度のときに使用する。

参照フレームの画素値を、そのまま予測値として使用する。参照フレーム外の参照も 許される。参照フレーム外の画素は、フレーム内の最近傍画素を参照する。

Half-Pixel Predictor

動き補償のモードで使用される。Motion Vector が半画素精度のときに使用する。

全画素精度の Motion Vector を2つ生成し、それぞれの画素値の平均値を予測値 として使用する。

Dequantization (7.9.2)

量子化された DCT 係数を逆量子化する。量子化マトリクスと DCT 係数マトリクスの 乗算を行う。

The Inverse DCT (7.9.3)

逆 DCT によって、Block の画素誤差値を計算する。

逆 DCT の計算アルゴリズムは、厳密に指定され、整数演算によって演算誤差はコントロール されている。

IDCT コード

最終的に予測値と誤差値を加算して、フレームのデコード結果を得る。

どの符号化モードでも、NOTCODED となった Block については、参照フレームの該当ブロック をコピーする。

Loop Filtering (7.10)

Block 境界の不連続性を緩和するため、Block 境界の画素について Loop Filter の 適用を行う。

それぞれの Block について、水平、垂直方向の境界2画素について、近傍4画素を使用 した線形フィルターを適用する。NOTCODED となった Block については、適用を行わない。

Loop Filtering の効果は、エンコードパラメータによっては、効果なしとなる場合がある。