PowerEdge-Install-Debian - Linuxサーバー情報室 Wiki - Linuxサーバー情報室

Debian導入時の注意点

　PowerEdgeにDebianを導入する場合、デル（Dell）のサポート対象OSではないため、いくつか注意点があります。以下にまとめていきます。

DRAC5搭載機で、ハードディスクにPERC（SCSIデバイス）を使う場合

　Debianのインストーラ（4.0r3で確認）では、DRAC5のVirtual Disk（USBストレージ）がsdaと認識されるため、PERCなどのハードディスクがsdb以降に割り当てられます。一方でDebianのインストール終了後はVirtual Disk（USBストレージ）の認識が後になるため、インストール時とインストール後でデバイス名が変わってしまいます。この問題はDebianのインストーラで起こります。別途USBストレージを接続した場合も同様の問題が起こる可能性があります。なお、DRAC4（R200など）のVirtual Diskの場合はhdaと認識されるので、この問題は起きません。

　対処方法は以下になります。

• Virtual Diskを無効にしてインストール
• インストール途中に、手動でデバイスの認識順番（モジュールの読み込み順番）を変える ⇒ 具体的な手順（Debian 4.0r3のインストール）

Broadcom NetXtreme II搭載機（2950、1950）で、デバイス名の順番（eth0、eth1）と筐体にプリントされた番号の順番（1、2）が異なってしまう

1がeth1に、2がeth0として認識されてしまう

　ネットワークデバイスとしてBroadcom NetXtreme IIを搭載した機種には、ネットワークデバイスが2つあります。Debianでは、ネットワークデバイス名が1と2と書かれた順番どおり認識されず、2のほうが先に登録されてしまいます。この問題はRed Hat Enterprise Linux（RHEL） Update 4（CentOS 4.4）までのカーネルでも起こっていた現象で、Debian 4.0r3でも同様の症状になります。RHEL 4.5以降では修正されています。

• CentOS 4.4での認識

  Broadcom NetXtreme II Gigabit Ethernet Driver bnx2 v1.4.38 (February 10, 2006)
  ACPI: PCI interrupt 0000:09:00.0[A] -> GSI 16 (level, low) -> IRQ 169
  divert: allocating divert_blk for eth0
  eth0: Broadcom NetXtreme II BCM5708 1000Base-T (B1) PCI-X 64-bit 133MHz found at mem f4000000, IRQ 169, node addr 001372faa633
  ACPI: PCI interrupt 0000:05:00.0[A] -> GSI 16 (level, low) -> IRQ 169
  divert: allocating divert_blk for eth1
  eth1: Broadcom NetXtreme II BCM5708 1000Base-T (B1) PCI-X 64-bit 133MHz found at mem f8000000, IRQ 169, node addr 001372faa631
  

• RHEL 4.5での認識

  Broadcom NetXtreme II Gigabit Ethernet Driver bnx2 v1.4.43-rh (June 28, 2006)
  ACPI: PCI Interrupt 0000:05:00.0[A] -> GSI 16 (level, low) -> IRQ 169
  divert: allocating divert_blk for eth0
  eth0: Broadcom NetXtreme II BCM5708 1000Base-T (B1) PCI-X 64-bit 133MHz found at mem f8000000, IRQ 169, node addr 001372faa631
  ACPI: PCI Interrupt 0000:09:00.0[A] -> GSI 16 (level, low) -> IRQ 169
  divert: allocating divert_blk for eth1
  eth1: Broadcom NetXtreme II BCM5708 1000Base-T (B1) PCI-X 64-bit 133MHz found at mem f4000000, IRQ 169, node addr 001372faa633
  hw_random hardware driver 1.0.0 loaded
  

　対処方法は以下になります。

• udevの設定ファイルで明示的にデバイス名を指定する ⇒ 具体的な手順（Debian 4.0r3のインストール）
• 新しいカーネル（およびドライバ）を別途導入する

OMSA（OpenManage Server Administrator）のインストール

　DebianにもOMSA（OpenManage Server Administrator）を導入できます。ただし、OMSAはRHELやSLESのみがサポート対象であるため、起動時のカーネルモジュールのロードやデーモンの起動で、また、32ビットバイナリのツールであることなどから、いくつかの作業が別途必要になります。

　具体的な手順 ⇒ DebianにOMSA（OpenManage Server Administrator）をインストール