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使い方(KNOPPIX)

このページでは、KNOPPIX6.2 DVD版での使い方を説明します。 ある程度Linuxをご存じの方は役に立たないかもしれません。

大まかな流れ

作業の大まかな流れです。

  1. KNOPPIXを起動する
  2. 作業領域を確保する
  3. impをダウンロードする
  4. libraw1394をインストールする
  5. libiec61883をインストールする
  6. libavc1394をインストールする
  7. impをコンパイルする
  8. 動画を再生する

では、順を追って説明します。

KNOPPIXを起動する

焼いたディスクをドライブに入れて起動します。

作業領域を確保する

まずターミナルを起動し、rootになります。

knoppix@Microknoppix:~$ su
root@Microknoppix:/home/knoppix#

ホームディレクトリに移動し、作業用ディレクトリworkを作ります。

root@Microknoppix:/home/knoppix# cd
root@Microknoppix:~# mkdir work
root@Microknoppix:~#

tmpfs(RAMDISK)をworkにマウントします。

root@Microknoppix:~# mount -t tmpfs -o size=256M none work
root@Microknoppix:~#

これで作業領域の確保は完了です。

impをダウンロードする

まず、作った作業用ディレクトリに移動します。

root@Microknoppix:~# cd work
root@Microknoppix:~/work#

svnを使ってimpをダウンロードします。最後に表示されるリビジョンは変化します。

root@Microknoppix:~/work# svn co http://svn.sourceforge.jp/svnroot/imp/
A imp/ts-tools
A imp/ts-tools/trunk
A imp/imp
A imp/imp/trunk
A imp/imp/trunk/ringbuffer.h
A imp/imp/trunk/playlist.c
(一部省略)
A imp/imp/trunk/Makefile
リビジョン 46 をチェックアウトしました。
root@Microknoppix:~/work#

libraw1394をインストールする

最初にlibraw1394をダウンロードし、展開します。

root@Microknoppix:~/work# wget -q http://sourceforge.net/projects/libraw1394/files/libraw1394/libraw1394-2.0.5.tar.gz/download -O- | tar xzf -
root@Microknoppix:~/work#

展開したディレクトリに移動し、コンパイルします。

root@Microknoppix:~/work# cd libraw1394-2.0.5
root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5# ./configure --prefix=/usr
(一部出力は省略)
config.status: executing libtool commands
root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5# make -j4
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5#

コンパイルでエラーが出なければ、インストールします。

root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5# make install
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5#

libiec61883をインストールする

workディレクトリに移動し、libiec61883をダウンロード・展開します。

root@Microknoppix:~/work/libraw1394-2.0.5# cd ~/work
root@Microknoppix:~/work# wget -q http://www.ring.gr.jp/pub/linux/kernel.org/libs/ieee1394/libiec61883-1.2.0.tar.bz2 -O- | tar xjf -
root@Microknoppix:~/work#

展開したディレクトリに移動し、パッチを当てます。

root@Microknoppix:~/work# cd libiec61883-1.2.0
root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0# patch -p1 < ../imp/imp/trunk/libiec61883-1.2.0.patch
patching file src/tsbuffer.c
root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0#

コンパイルします。

root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0# ./configure --prefix=/usr
(一部出力は省略)
config.status: executing libtool commands
root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0# make -j4
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0#

コンパイルでエラーが出なければ、インストールします。

root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0# make install
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0#

libavc1394をインストールする

workディレクトリに移動し、libavc1394をダウンロード・展開します。

root@Microknoppix:~/work/libiec61883-1.2.0# cd ~/work
root@Microknoppix:~/work# wget -q http://sourceforge.net/projects/libavc1394/files/libavc1394/0.5.3/libavc1394-0.5.3.tar.gz/download -O- | tar xzf -
root@Microknoppix:~/work#

展開したディレクトリに移動し、コンパイルします。

root@Microknoppix:~/work# cd libavc1394-0.5.3
root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3# ./configure --prefix=/usr
(一部出力は省略)
config.status: executing depfiles commands
root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3# make -j4
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3#

コンパイルでエラーが出なければ、インストールします。

root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3# make install
(出力は省略)
root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3#

impをコンパイルする

impのディレクトリに移動し、コンパイルします。

root@Microknoppix:~/work/libavc1394-0.5.3# cd ../imp/imp/trunk
root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk# make
(一部出力は省略)
gcc -Wall -O2 -D_FILE_OFFSET_BITS=64 main.o ringbuffer.o mpeg2.o handler.o crc32.o status.o playlist.o -lraw1394 -lavc1394 -liec61883 -pthread -o imp
root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk#

使いやすいように、impを/usr/binにコピーしておきます。

root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk# cp imp /usr/bin/
root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk#

最後に、raw1394モジュールをロードしておかなければなりません。

root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk# modprobe raw1394
root@Microknoppix:~/work/imp/imp/trunk#

impを使うための準備は以上で終了です。

動画を再生する

再生できる動画はMPEG2-TSファイル(*.ts)です。 ファイルは次のように指定します。

imp ファイル名1.ts ファイル名2.ts ...
TSファイルの場所はローカルディスクでも、ネットワーク上でもかまいません。 ここでは、2つ目のローカルディスクの第1パーティションにあるファイルを再生してみたいと思います。ファイルシステムはWindowsのNTFSでもOKです。読み込み専用でマウントするので、ファイルが壊れることは無いはずです。
始めに、ディスクをマウントします。

root@Microknoppix:~# mount -o ro /mnt/sdb1
root@Microknoppix:~#

1つ目のディスクならsdbがsdaになります。その後に続く数字はパーティションの番号です。再生したいファイルの名前をabc.tsと仮定すると、次のようにします。

root@Microknoppix:~# imp /mnt/sdb/abc.ts
1 files     (注:複数形のsは要りませんね)
Starting AV/C target; press Ctrl+C to quit...

この状態で、テレビとPCをIEEE1394ケーブルで接続してください。 うまくいくと、テレビ側でPCをD-VHSと認識します。 テレビで再生という操作をすると、動画が再生できます。今動くのは、再生、停止、一時停止、微妙な前方スキップ、次のファイル、前のファイルです。
プログラムを終了する場合は、Ctrl+Cを押してください。

最後に

以上でKNOPPIXを例にしたimpの簡単な使い方は終わりです。MPEG2-PSファイル(普通の*.mpg)を再生する方法もあるので、時間があればその説明も書こうと思います。