[JM:01387] [POST: DP] GNU_findutils (find.1) の更新

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2018年 2月 6日 (火) 21:02:07 JST


<STATUS>
stat: DP
ppkg: GNU_findutils
page: find.1
date: 2018/02/02
mail: cyoic****@maple*****
name: Chonan Yoichi
</STATUS>

find.1 のマニュアルを 4.4.2 から 4.6.0 に更新してみました。

翻訳の「後書き」にも書きましたが、最初にお断りして置かなければならないことが、
二つあります。

一つは、底本にしたバージョンの問題。お手元の find はすでにバージョンが
4.7.0-git などになっているのではないかと思います。しかし、4.7.0 は
開発中の版なので、manpage も変化し続けています。つまり、最新のマニュアルを
翻訳しても、お手元の英語マニュアルとは内容が微妙に違うかもしれません。
同じ 4.7.0 のマニュアルなのに、それでは紛らわしいと思います。
そこで、あえて安定版の 4.6.0 を底本に使いました。xargs についても同様です。

find-4.6.0 と 2018/02/02 現在の 4.7.0-git のマニュアルとの大きな違いは、
次の 2 点ぐらいです。ほとんど変わりません。

  1. -D に続ける debug option の数が増えた (exec と search)。
  2. -type の説明に "-type f,d,l" のような表現が使えるようになったとの
     記述がある。今までは、\( -type f -o -type d \) などとしていた。

findutils-4.6.0 は 2015/12/28 に出たものですから、4.8.0 が出るまで
翻訳の改訂を待つのが本筋かもしれません (findutils は奇数バージョンが開発版、
偶数バージョンが安定版という習慣を今でも守っているのでしょうか)。
でも、新安定バージョンの公開はいつになるかわかりませんし、そのとき私の都合が
付くかどうかもわかりません。また 4.6.0 と 4.7.0 とは、上記程度の違いしか
ありません。そこで、4.6.0 で改訂をしてしまいました。上記 2 点については、
後書きの「翻訳について」ですこし触れておきました。

二つ目は、訳語の問題。「判別式」という訳を「検査」ですませたこと。
前回のバージョン 4.4.2 までの翻訳では、式の要素の test (-name, -mtime,
-type などの検索条件) を「判別式」と訳して来ました。test は、よく使う
日常語ですから、最初に訳した方は、術語として際立たせるために、あえて硬い
「判別式」という訳語をお使いになったのだと思います。しかし、私としては、
物々しすぎるのではないかとずっと感じてきましたし、数学に「判別式
(discriminant)」という特殊な用語もあるようです。そこで、素直に
「検査」ですませることにしました。test には「(判断・評価の) 基準、
試金石」という意味もあるそうなので、「検索条件」も訳語として悪くないかも
しれません。今だにすこし迷っています。

もう一つ書いておくと、-atime, -ctime, -mtime の説明をかなり
いじりまわしました。Web の質問サイトで見たのですが、何日前かの計算を
デフォルトでは現在時刻からすることに気がついていない方がいるのを知った
からです。-daystart の使用をご存じない方も多そうです。でも、説明が
くどくなりすぎたかもしれません。かえって、わかりにくなっていなければ
よいのですが。

添付した圧縮ファイルの内容は次のようなものです。

  man1/find/find-jp.po       # po ファイル
  man1/find/find.1           # roff 原文
  man1/find/find.draft       # roff 訳文
  man1/find/add_ja/add0.txt  # 以下はいわゆる addenda で、
  man1/find/add_ja/add1.txt  # 翻訳履歴や独立した訳注です。
  man1/find/add_ja/add2.txt
  man1/find/add_ja/add3.txt
  man1/find/add_ja/add4.txt
  man1/find/add_ja/add5.txt
  man1/find/add_ja/add6.txt

毎回書いていますが、次のコマンドできちんと整形した日本語 manpage が読めます。

  (echo .mso ja.tmac && cat find.draft) |man -l -

-- 
長南洋一
-------------- next part --------------
テキスト形式以外の添付ファイルを保管しました...
ファイル名: find-man-4.6.0.tar.gz
型:         application/octet-stream
サイズ:     108629 バイト
説明:       無し
URL:        https://lists.osdn.me/mailman/archives/linuxjm-discuss/attachments/20180206/b60d2cde/attachment-0001.obj 



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