[JM:00625] Re: [POST:DP] sudo sudoers.ldap.5 (その二)

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2012年 4月 22日 (日) 09:38:32 JST


長南です。続きです。

1) "Configuring ldap.conf" セクション、項目 URI の直前のパラグラフ

     Only those options explicitly listed in /etc/ldap.conf as being
     supported by sudo are honored. 

     すなわち、/etc/ldap.conf に明示的に記載され、かつ sudo でサポートされて
     いるオプションのみが使用される。

   sudo-1.7.2 では、原文はこうでした。

     Only those options explicitly listed in /etc/ldap.conf that are
     supported by sudo are honored. 

   1.7.2 の "that are supported" が 1.8.4 では "as being supported" に
   変わっています。意味的にはたいして違わないと思うのですが。

2) NETWORK_TIMEOUT は新規項目です。

     An alias for BIND_TIMELIMIT for OpenLDAP compatibility.

     BIND_TIMELIMIT の別名。OpenLDAP との互換性のためにある。

   「OpenLDAP の互換性」ではなく、「OpenLDAP との互換性」ですね。
   ldap.conf(5) に設定オプション NETWORK_TIMEOUT は存在するが、
   同じ意味で sudo が使っている BIND_TIMELIMIT は存在しないから、
   ということではないかと思います。

   「互換性のためにある」「互換のためにある」、どっちがよいですか。

   # なお TLS_CACERT も新規項目で、"OpenLDAP compatibility" が
   # 出てきます。

3) TIMEOUT も新規項目です。

     The TIMEOUT parameter specifies the amount of time, in seconds, to
     wait for a response from the various LDAP APIs.

     TIMEOUT パラメータは、 様々な LDAP API から応答が返ってくるときの待
     ち時間を秒数で指定する。

   内容がわからないまま、訳しています。「様々な LDAP API から応答が
   返ってくるときの待ち時間」「様々な LDAP API から応答が返ってくる
   までの待ち時間」、どちらがよいですか。

4) SUDOERS_SEARCH_FILTER も新規です。

   これもよくわからないまま、訳しています。実例があるとよいのですが。

5) SUDOERS_TIMED も新規です。

   「日時制限のあるの 」は、「の」が余計でした。直しておきます。

6) TLS_CHECKPEER は、今回かなり増補されています。原文に変更のない部分も
   すこし訳し直しました。

     If enabled, TLS_CHECKPEER will cause the LDAP server's TLS
     certificated to be verified.

     TLS_CHECKPEER が有効になっていると、LDAP サーバの TLS 証明書が正当
     かどうかチェックが行われる。

   # "the LDAP server's TLS certificated" は certificate でしょうね。

   verified は、前は「TLS 証明書が有効」と訳していましたが、今度は
   「TLS 証明書が正当」としました。どちらがよいでしょうか。それとも、
   別のよい訳語があるでしょうか。

     ... Note that disabling
     the check creates an opportunity for man-in-the-middle attacks
     since the server's identity will not be authenticated.

     ... 気をつけてほしいが、このチェックをやらないことにすると、 
     サーバーの身元確認を行わないので、man-in-the-middle アタックの
     可能性が生じる。

   "man-in-the-middle attacks" は「中間者攻撃」の方がよいですか。

 7) DEREF も新規項目です。

     How alias dereferencing is to be performed when searching. See the
     ldap.conf(5) manual for a full description of this option.

     検索を行うときに、alias の参照をどうするかを指定する。このオプショ
     ンについての詳しい説明は、ldap.conf(5) のマニュアルにある。

   dereference という言葉がわたしにはよくわかりません。「逆参照」なんて
   訳を見かけますが、find の manpage の使い方をみると、「参照をたどる」
   という意味にしか思えないのです。二個所ほど例を上げます (man find の
   -P, -L, -H オプションの説明)。

     When the -H or -L options are in effect, any symbolic links listed as
     the argument of -newer will be dereferenced, and the timestamp will be
     taken from the file to which the symbolic link points.  

     (that is, if -L is not used  but -follow
     is, any symbolic links appearing after -follow on the command line will
     be dereferenced, and those before it will not)

   ですから、dereference の de- は un とか reversal (たとえば decentralize)
   の意味ではなく、down (descend) か completely (denude) の意味ではないか
   と思います。つまり、reference を強調しているだけではないのか、と。

   Google で "English dictionary dereferece" をキーワードに検索したら、
   こんなのが出てきました。

     COD らしい:
       Computing
       obtain the address of a data item held in another location
       from (a pointer).

     Computing Dictionary:
       programming
       To access the thing to which a pointer points, i.e. to follow
       the pointer. E.g. in C, the declarations int i; int *p = &i;
       declare i as an integer and p as a pointer to integer. p is
       initialised to point at i ("&i" is the address of i - the inverse
       of "*"). The expression *p dereferences p to yield i as an lvalue, 
       i.e. something which can appear either on the left of an assignment
       or anywhere an integer expression is valid. (以下省略)

   "The expression *p dereferences p to yield i as an lvalue" というのは、
   何だか間接参照の説明みたいな。
 
大体、以上です。

-- 
長南洋一




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