Kazuki IWAMOTO
iwm****@maid*****
2004年 5月 1日 (土) 06:57:29 JST
岩本一樹です。 私が公開したGTK+のソースコード一式にはルートにautogen.batとmakefile、 そしてアーカイブされたソースコードなどが含まれています。 makefileですが、これは全体を一気にビルドします。 ターゲットがなければコンパイルするだけですが、install、uninstall、clean、dist というターゲットがあります。また nmake install PREFIX=c:\gtk というようにPREFIXでインストール、アンインストール先を指定できます。 PREFIXのデフォルトは「.」(カレントフォルダ)です。 インストールしたら環境変数のpath、include、libを自分で設定する必要があります。 生成されるバイナリはtml版(http://www.gimp.org/~tml/gimp/win32/)に比べて 少ないですが、互換性はあります。一部のコードが静的にリンクされているので ファイルの数は少ないです。 私が独自にmakefileを作ったのは、個々のソースコードに添付されている Visual C++用のmakefileに不満があったからです。makefileの扱いに一貫性がなく、 またVisual C++用のmakefileが同梱されていない場合もあります。 (元々違うソフトウェアの組み合わせなのでmakefileの扱いに一貫性がないのは 仕方がないことかも知れませんが・・・) ハッキリ言って、GTK+に必要なバイナリをビルドするのは、とても大変な作業です。 私はコンパイルというのはもっと簡単にできるべきだと思います。 大学の理工学の情報系の課程に入学した学生が、プログラムのコンパイル方法を 習った程度の段階で、コンパイルできるくらいの容易さを目標とすべきです。 この問題は結局、UNIX系OSとWindowsの違いに依ることになります。 UNIX系OSではユーザがバイナリをビルドすることは珍しくないので、 その作業はconfigureとmakeというように一貫した容易な手法が確立しています。 しかしWindowsでは誰かがビルドするのは世界に1人だけで、すべてのユーザが そのバイナリを使うのが一般的です。故に一貫したコンパイルの方法というのが 必要とされていません。 少し話が逸れましたが、とにかく同梱されているmakefileで簡単にコンパイルできると いうことです。先日、MicrosoftのC/C++最適化コンパイラが無償配布されたという ニュースはご存知の方も多いと思います。 http://slashdot.jp/article.pl?sid=04/04/19/1757207&topic=58&mode=thread たぶんこのコンパイラとリンカ、それに別途Platform SDKをDownloadして インストールすれば、gtk-2.4.0.0-src.zipをコンパイルできると思います。 是非、コンパイルしてみて下さい。ソースコード(gtk-2.4.0.0-src.zip)をc:\gtkに 展開したならば、 c:\gtk>autogen c:\gtk>nmake install です。その後、環境変数のpathにc:\gtk\bin、includeにc:\gtk\include、 libにc:\gtk\libを追加してください。 岩本一樹 iwm****@maid***** http://www.maid.org/