[Canna-dev 264] Canna 3.7 released.

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AIDA Shinra shinr****@j10n*****
2003年 12月 12日 (金) 20:59:55 JST


相田です。

大変遅くなりましたが、Canna 3.7をリリースしました。
http://prdownloads.sourceforge.jp/canna/7240/Canna37.tar.bz2
からダウンロードできます。主な変更点は次の通りです。

1.1 重要な変更点

・サーバのセキュリティーホールを修正しました。
・デフォルトのディレクトリ構成が変わりました。特にパッケージを作成する場合には
  注意してください。
・バイナリ辞書の形式が変わりました。以前の形式の辞書もマウントできますが、
  新しく作った辞書は古いサーバではマウントできません。なお、mkbindicに-c 3.0
  というオプションを与えると、3.5/3.6でも(3.2でも?)マウントできる辞書を
  生成できます。
・共有ライブラリのバージョンが全てのプラットフォームで1.2になりました。
  バイナリ互換性は保たれていますが、プラットフォームによってはファイル名が
  変わったために動的リンクに失敗することがあります。その場合はシンボリック
  リンクを張ってください。
・canuumが補助ライブラリlibsptを利用するようになりました。
  http://www.j10n.org/libspt/
  からダウンロードできます。詳しくは、canuum/README.jpを参照してください。
・クライアントから不正なリクエストを送られると、バッファオーバーフローを
  起こしたり、内部情報が漏れたりするというセキュリティ問題を修正しました。

1.2 設定、カスタマイズに関する変更

・ローマ字仮名変換やユーザーインターフェースに関係ない、サーバとの接続に
  関する設定を独立して行うため、rkc.confという新しい設定ファイルを導入
  しました。詳しい構文などはRKCCONF.jpで説明しています。
・(setq chikuji-continue nil)としておかないと(setq renbun-continue nil)
  が効かない問題を修正しました。renbun-continueのデフォルト値はnilでしたが、
  tであるかのように動作していたため、この修正に伴いrenbun-continueのデフォルト
  値をtに改めました。
・サンプルファイルの構成が変化しました。

1.3 ユーザーインターフェース、ローマ字仮名変換に関する変更

・カナ変換時の自動登録が使えるようになりました。verbose.cannaにあるように、
  use-dictionaryで:katakana "your-dictionary"のように設定することでこの機能を
  有効に出来ます。
・character-based-moveがtに設定されていると、単語登録の際に単語の編集がうまく
  出来ない問題を修正しました。
・「ん」を「n'」で入力できない問題を修正しました。
・単語登録の品詞メニューで「その他」を選んだ時に不正な動作をする問題を修正
  しました。
・TTY ベースのアプリケーションや emacs で、カーソルキーやファンクションキー
  を正常に入力できない不具合を修正しました。
・字種変換、部分確定の際に誤った学習が行われる問題を修正しました。
・サーバと通信する際、一定時間に返答が戻って来ないときは通信を中止するように
  しました。詳しくはRKCCONF.jpを参照してください。

1.4 仮名漢字変換に関する変更

・辞書に様々な改良を加えました。
・3.6p1で逐次入力とcpdicコマンドが動かなくなったので、修正しました。
・mkbindicで同じ読みの単語同士の優先順位を変えないようにしました。
・「化って」のような誤変換を起こりにくくしました。
・バイナリ辞書をmakeし直しても、辞書の内容に変化が無ければ、以前の学習データ
  をそのまま利用できるようにしました。ただしDIC_3_6_COMPATや-c 3.0を使って
  旧形式の辞書とした場合は、この機能は利用できません。

1.5 APIに関する変更

・ワイドキャラクタAPIを変更しました。現在のところ、コンパイル時に無効にしない
  限り、古いAPIも利用できますが、できるだけ新しいAPIを利用してください。
  新しいAPIを利用する場合、jrkanji.hをインクルードする時に、

#define CANNA_WCHAR16 /* もし必要なら */
#define CANNA_NEW_WCHAR_AWARE
#include <canna/jrkanji.h>

  としてください。なお、ワイドキャラクタのAPIを使うと厄介なコード変換が必要
  となるため、新しくクライアントを作るときは、EUCのAPIを利用することを推奨
  します。
・EUC版のKC_LISTCALLBACKを用意しました。第3引数にはjrEUCListCallbackStruct
  へのポインタを渡してください。また、機能テスト用に、CANNA_EUC_LISTCALLBACK
  というマクロを定義しました。

1.6 その他

・実験的な64ビットサポートを追加しました。CCやCCOPTIONSを適切に設定して、64
  ビット用のコンパイラを呼び出すようにすると、64ビットで動作する実行ファイルが
  作られるはずです。
・Canna 1.x時代のEUCプロトコルのサポートを止めました。
・sample/*とcmd/crrdic/*を削除しました。いずれも以前から通常のインストールでは
  コンパイルされていなかった古いプログラムです。
・ドキュメントを修正しました。特に、doc/man/guide以下のTeXドキュメントを大
  幅に更新し、LaTeX2eに対応させた他、古い記述を修正しました。
・その他、さまざまな潜在的な問題を修正しました。

1.7 Canna 3.7b1からの変更点
・辞書にいくつかの修正を加えました。
・jrkanji.hにCANNA_JR_BEEP_FUNC_DECLAREDというマクロを追加しました。

(以上)

なお、いくつかのソフトについて、新APIに対応させるパッチを作りました。
http://canna.sourceforge.jp/canna37patches/
からダウンロードできます。



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